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発掘調査事業・出土遺物等整理

発掘調査事業出土遺物等整理事業

平成27年度実施事業

発掘調査事業

田屋(たや)遺跡の発掘調査(和歌山市)

 紀伊停車場田井ノ線道路改良事業に伴い発掘調査を実施しました。調査の結果、奈良時代前半の溝や時期不明の土坑群、畦畔などを確認しました。調査地周辺では、現在同様古墳時代においても生産域が展開しており、居住区は北側、あるいは南側の微高地に集中していたものと考えられます。

古代から中世の溝 時期不明の土坑列

寺内(てらうち)古墳群、相方(そうかた)遺跡の発掘調査(和歌山市)

 和歌山橋本線改良及び和歌山南IC建設工事に伴う発掘調査を実施しました。調査の結果、新規に発見された相方遺跡の実態の一端が明らかとなり、弥生時代後期から古墳時代にかけての竪穴建物5棟のほか、この時期の溝、土坑などを検出しました。

調査地全景 弥生時代から古墳時代の竪穴建物

藤並地区(ふじなみちく)遺跡の発掘調査(有田川町)

 一般国道42号(湯浅御坊道路)4車線化事業に伴い発掘調査を実施しました。調査の結果、奈良時代~中世の自然流路、奈良時代の溝を検出しました。自然流路からは、瓦器椀・土師皿・瓦・須恵器が出土しており、溝からは瓦と須恵器が出土しています。その他、瓦器椀・須恵器・サヌカイト剥片が出土しました。今回の調査地は、集落などの縁辺部にあたると考えられます。

調査地全景 調査地全景2

新宮城(しんぐうじょう)跡、新宮城下町(しんぐうじょうかまち)遺跡の第1次発掘調査(新宮市)

 新宮市文化複合施設建設に伴い発掘調査を実施しました。調査の結果、城下町の南北に延びる江戸時代初期以降の道路や幕末に描かれた古絵図と対応する屋敷を区画する石垣がみつかっています。これらは、城下町の街路計画を窺う良好な資料であるとともに、城下町の構造を知るうえで重要なものです。

調査地全景 江戸時代の石垣

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出土遺物等整理事業

平井(ひらい)遺跡、平井Ⅱ(ひらいに)遺跡の出土遺物等整理(和歌山市)

 平成24年度から平成26年度の第二阪和国道建設に伴う発掘調査により出土した遺物等の整理作業を実施しました。出土遺物には、土器・埴輪類、その他石製品・金属製品・木製品等がありました。遺物の補強・復元・遺物実測・実測遺物台帳登録・遺物実測図の整理、調査報告書に掲載するトレース図面原稿を作成しました。

復元作業 実測作業

和歌山城跡(わかやまじょうあと)の第2次出土遺物等整理(和歌山市)

 平成25年度の和歌山地方合同庁舎に伴う発掘調査により出土した遺物等の整理作業を実施しました。作業は、出土遺物の登録、実測、遺構・遺物図面のトレース、写真撮影、遺構図と遺物のレイアウトを行い、報告書を刊行しました。なお、保存処理を必要とする43点の木製品を選定して、ポリエチレングリコール(PEG)含浸法を用いて業務委託し保存処理を行いました。

実測作業 トレース作業

川辺(かわなべ)遺跡の出土遺物等整理(和歌山市)

 平成26年度に実施した都市計画道路西脇山口線道路建設事業に伴う発掘調査により出土した遺物等整理業務を実施しました。遺物全点を洗浄した後、登録、注記、遺物の接合、補強・復元を行いました。並行して、遺物実測、遺物・遺構トレース、写真撮影を行い、これらをレイアウトして図面原稿の版下を作成し、発掘調査報告書を刊行しました。

実測作業 復元作業

根来寺(ねごろじ)遺跡、山口(やまぐち)古墳群の出土遺物等整理(岩出市、和歌山市)

 平成23年度から平成25年度の一般国道24号京奈和自動車道建設に伴う発掘調査により出土した遺物等の整理を実施しました。出土遺物は、土器類、その他瓦類、五輪塔・経石などの石造遺物、銭貨などの金属製品がありました。作業は、洗浄、注記、接合、補強や復元、実測、トレースを行い、遺物実測図のレイアウトを行いました。

接合作業 拓本作業

西渋田(にししぶた)遺跡、東渋田(ひがししぶた)遺跡の出土遺物等整理(かつらぎ町)

 平成23年度の西渋田遺跡及び同25年度の東渋田遺跡に係る発掘調査により出土した遺物等の整理作業を実施しました。出土遺物の大半は土器で、その他石鏃などの石器や銭貨なども含まれていました。作業は、注記、接合、補強・復元、トレースを行い、遺物図版等のレイアウトを行い、発掘調査報告書を刊行しました。

写真撮影作業 レイアウト作業

木津(きづ)遺跡の出土遺物等整理(海南市)

 平成26年度の国道424号道路改良事業に伴う出土遺物等の整理業務を実施しました。作業は、出土遺物の洗浄・注記・接合、遺物充填材による補強・復元、実測・トレースを行いました。現地調査の遺構図面は、トレースの後レイアウトを行い、遺構写真はレイアウトを行い、遺構写真図版などを作成しました。

接合作業 写真整理作業

小松原Ⅱ(こまつばらに)遺跡、湯川氏館跡(ゆかわしやかたあと)の出土遺物等整理(御坊市)

 平成25年度の湯川中学校改築工事に伴う発掘調査により出土した遺物等の整理業務を行実施しました。作業は、登録、注記、接合、実測、トレース、拓本、写真撮影などを行い、調査報告書の作成を行いました。また、これらと並行して、木製品等の保存処理を業者委託で実施しました。

実測作業 実測図レイアウト作業

岩橋千塚(いわせせんづか)古墳群の発掘調査等支援(和歌山市)

 平成26年度に引き続き、和歌山県教育委員会が行った大谷山22号墳の出土遺物等整理及び天王塚山古墳第2次発掘調査について支援を実施しました。調査の結果、天王塚古墳は、各トレンチにおいて墳丘裾を確認し、全長88mの県内最大の前方後円墳であることが判明しました。

大谷山22号墳実測作業 大谷山22号墳トレース作業

佐野廃寺(さやはいじ)の出土遺物整理支援(かつらぎ町)

 かつらぎ町が行った発掘調査により出土した遺物整理の支援を実施しました。かつらぎ町教育委員会監督のもと、整理作業のうち出土遺物の登録・登録2及び注記を行いました。

金剛峯寺(こんごうぶじ)遺跡の発掘調査・出土遺物等整理支援(高野町)

 清浄心院鳳凰奏殿・永山帰堂新築工事に伴い和歌山県教育委員会が行った発掘調査及び出土遺物等整理の支援を実施しました。なお、確認調査報告書については、調査主体者である和歌山県教育委員会が作成しています。

遺構全景

亀山城(かめやまじょう)跡の測量調査等支援(御坊市)

 湯川氏の居城であった亀山城跡を県指定史跡にするため、御坊市教育委員会が行った城跡の地形測量業務の支援を実施しました。主郭部を中心に平板により地形測量を行い、城の範囲を把握するための城全体の縄張り図を作成しました。

亀山城平板測量

新宮城(しんぐうじょう)跡の試掘調査支援(新宮市)

 新宮市文化複合施設建設に伴い事前に新宮市教育委員会が行った遺構の有無等を確認するための試掘調査の支援を実施しました。調査の結果、近世とみられる石垣を検出しました。

近世の石垣

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